先日、娘の家に、その前の週に行った東京のおみやげを届けに行きました。その際、製薬会社さんからもらったキティとケロケロケロッピィのシールも孫たち三人に一箱ずつ持って行きました。
すると東京土産には目もくれず、三人ともシールを見て、大変興奮していました。小学校一年生の一番上の孫が「注射をしてないのに、こんなにたくさんもらっていいの?」と言うので、どういうことだろうを娘に聞いてみたところ、孫たちのかかりつけの小児科では、注射すると、シール一枚のそのまた一片をはさみで切ってくれて、ご褒美としてくれるとのことでした。
ざっと計算してみても、一人につき四百回分のご褒美をもらったことになります。
娘からは「これでは有り難みがなくなってしまう。この先、注射をするのを嫌がるのではないか。」と言われ、私も少し心配になりました。
一生懸命喜ばそうと思って考え、お金を払って買ったおみやげよりも、他愛もないシールを三人そろってこんなに喜ぶとは思いもよらないことでした。
このことは普段接している患者さんに対しても同様なのではないかと思います。その人にとって何が大切なのか、それぞれ違います。私たち薬剤師は一人一人の患者さんに対して、何を望んでいるのかを目から、心から、会話から、察知して対応していくことが一番大切なことだと思います。
その喜び、感動は患者さんの笑顔になり、心も体も健康に結びついていくのではないでしょうか。